クボタの年収・給料と福利厚生

■ クボタ社員の年収モデル


<年収モデル/年齢別・役職別>
・27歳 係員 年収450万円
・30歳 主任 年収500万円
・40歳 課長 年収1000万円
・50歳 部長 年収1500万円
・55歳 役員 年収2500万円

クボタの年収は管理職(課長待遇)になるまでは同規模の会社と比較しても同等水準だが、管理職になる年齢は最短で34歳と若いのが特徴で、管理職になれば年収900万円が最低ラインになる。そこから3年程度で年収1000万円に到達するため、国家公務員と比べても悪い年収ではない。新卒で入社した社員が最短の12年で課長待遇になれる比率は30%程度とハードルは高いが、大きな問題がなければ数年遅れでほぼ100%の社員が課長待遇には昇進できるため、35歳~40歳時点の大卒平均年収は1,000万円以上となるホワイト企業。生涯賃金も高い。部長・役員になると2,000万円程の年収となるが、管理職以上は成果によって給与の金額が変わるので一概にはいえない。

昇進ステップは、C1→C2→C3→C4→C5→上級職=管理職となる。C1からC5は、研修で単位を取得して昇進し、C5から上級職へは、論文+面接試験と突破する必要がある。試験は、管理職として能力がない社員であっても、年功序列でいつかは合格するため、かなりぬるま湯な環境だといえる。なお、管理職には担当者扱いの役職が存在し、そのような社員が大半を占めている。


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■ 給与制度の特徴

クボタの給与制度は成果による給料金額に差が出にくい評価制度となっている。そのため、モチベーションが上がらない人も多くいる。給料ベースがメーカー平均よりも高いため不満を抱えている社員は少ないが、同期入社間で給料に差があまりでない会社ということは認識しておく必要はあるだろう。完全な年功序列企業であり、若いうちは5年歳上の人の年収を抜くことは絶対にない。事業部毎の差もない。部門により残業時間に差があるが、「裁量労働制」をとっていることもあって、残業時間が多い部門と少ない部門での給料差はあまりない。残業時間が多い部門から役員になるケースが多いため、役員になることを将来のビジョンとして描く場合は、残業が多い部門で、事業に貢献する必要があるだろう。

なお「裁量労働制」とは、入社3年目から契約書にサインさせられる労働形態のこと(形上は個人の選択だが、実質は強制)。これ以降、残業代は発生せずに「裁量労働手当」(20時間分)が支払われる。一定額のため何時間残業しても変わらない。多くの人は月に30~40時間は平気で残業するため、多くの時間が実質的なサービス残業になってしまっている。特に技術系はサービス残業が非常に多く、部署によっては年間平均500時間にも届く。この裁量労働制=成果主義の導入で若手の給与は10年前に比べ100万円は落ちたといわれている。

新卒入社と中途入社では、給与査定の差は無く、年功給に基づく給与体系に組み込まれることとなる。よって、中途入社の方がプロパー社員より年収が低くなるような事は無い。年収は、各個人の業務実績やスキルに応じて上下するため、モチベーションの高い中途入社の人材は納得のいく評価をしてもらえる給与制度となっている。中途と新卒入社の間に確執や差別はない。


■ ボーナスは大手自動車メーカー並み

年に2回のボーナスは月給の4~5ヶ月分で、大手自動車会社並みの賞与が支給される。近年は業績が良いため、賞与は関西の企業ではトップクラスに良い。日経新聞関西版の賞与ランキングでも、クボタは常に上位にランクインしている。支給額は所属している事業部の業績に大きく左右され、特に管理職になると数百万円の差が出る。上級職(管理職)になると、年収が一気に跳ね上がるのは、ボーナスの関係が大きい。なお、クボタでは、今までボーナスがカットされたことは一度もない。


■ 充実した福利厚生制度

財形貯蓄制度(財形年金、住宅財形)、団体貯蓄保険など、福利厚生はかなり充実している。出張手当、住宅手当、家族手当等の手当は平均的な会社の手当より高い。昼食補助も出る。フィットポイントという毎年8万円程度の福利厚生ポイント(フィットプラン)が付与され、従業員持株会制度(クボタファンド)やパソコン購入費、食事、そして旅行費用などに使用することができ、レシートを提示すれば、翌月の給料に振り込まれる。自己研鑚などを支援する手当も毎年付与される。また、社宅や独身寮の制度も充実しており、未婚であれば、寮やアパートに月々2~3万円で入居が可能。手取り給与の低い若手社員や独身者でもお金を貯めやすい環境が整っており、寮を出ても住宅補助等の制度がある。結婚すると家賃手当は月々1万円程度となるが、社宅制度(借り上げ含む)が完備されており、指定された社宅に安く入居することができる。

一方、100年以上続いてる会社なので、あらゆる建物の老朽化が激しい。トイレが工事現場の仮設トイレ並みのレベルの場所もあり、その部分が女性社員に不人気なところ。