クボタは12日、年内にも自動販売機事業から撤退すると発表した。インドネシア工場と保守事業は富士電機に譲渡する。譲渡額は明らかにしていないが十数億円のもよう。クボタの国内シェアは約10%で国内4社中最下位。市場縮小が続くなか、成長は見込めないと判断、経営資源を農機など機械事業に集中する。
クボタは主にインドネシア工場で生産した自動販売機を国内やアジア各国で販売している。事業規模は年100億円弱で人員はインドネシア工場の540人を含め約700人とみられる。国内の要員はグループ内の再配置や富士電機グループへの移籍などを検討する。
中国で販売業務を手掛ける合弁会社の今後については共同出資する現地企業と協議している。
クボタによると2016年度の国内の販売台数は18万9千台と、10年間で4割減った。飲料の販売経路がコンビニエンスストアなどに移ったことで、需要が縮小。コスト削減やアジア参入では立て直せなかった。
国内最大手の富士電機のシェアは5割強。クボタのインドネシア工場の取得でこれまで販路がなかったインドネシアとマレーシアで事業を拡大する。三重工場(三重県四日市市)とタイで手掛ける東南アジア用機種の生産もインドネシアに集約し、効率化する。
0 件のコメント:
コメントを投稿