クボタ・木股社長に聞く、北米市場、2~3年で回復、大型農機、ニーズつかむ。(2016/11/16)

北米は世界の畑作用大型農機市場の4割を占める。クボタは米市場をどう攻略するのか。強みである米国の中小型トラクターの市場をいかにして守るのか。木股昌俊社長に聞いた。

――この春に北米で畑作用大型農機の販売を始めました。
「フランス工場での生産が不調で、当初計画より販売台数は少ないまま推移している。ようやく販売店に製品が行き渡ったところだ。実際に販売店で見て乗ってもらえれば製品の良さを分かってもらえると思っている」

――穀物価格下落で米国の大型農機市場には逆風が吹いています。
「いつかは農機を買い替える必要が出てくる。中国の食糧需要も引き続き旺盛で、北米の大型農機市場は2~3年後には回復すると見ている」

――中小型トラクター市場で競争が激しくなりました。
「競合の米ディアが販売奨励金を積みまし、一時的に当社のシェアが低下したのは事実だ。中小型市場は我々が切り開いてきた自負がある。品質面・サービス面では負けないと思っている」

――カリフォルニア州にある米国本社を来年1月にテキサス州に移します。
「大型農機の販売を開始したことで需要の重心が中西部に移ってきた。本社機能を市場に近いところに置き、顧客のニーズをつかんでいく」

――米国での新たな事業計画はありますか。
「米測量機大手のトリンブル社と組み、全地球測位システム(GPS)などを活用した新サービスを来年夏には始めたい。建機や農機など幅広い製品で適切な時期に修理や交換部品をこちらから提案できるようにする。顧客目線のサービスの成否が当社のトータルの競争力を左右する」

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